ネット不動産フロンティアノート



不動産仲介業の本質・特徴・・・ No.3-2

お客さまなしには、どんなビジネスも、どんなサービスも、成り立ちません。誰でもが、お客さま本位……と口にします。しかし、真に顧客本位、顧客中心という姿勢を貫き、実行するのは、実は容易なことではありません。

特に、不動産仲介業という専門性の高いサービス業の場合、「顧客ニーズへのキメ細やかな対応は、経費がかさむだけで、成約増、売上増にはつながらない」という考え方が業界には根強く存在していました。正確に言えば、今でも存在するといえそうです。

売買仲介の場合、お客さまは一生に一度の高額な買い物を、初めてするわけです。「住宅取得」という夢の実現への期待感と併せて、物件への不安感や業界への不信感を強く持ったなかでの行動開始です。

お客さまの立場からすれば、じっくり時間をかけて検討し、専門業者の知識や知恵を借りて、失敗しない物件選び「買い物」をしたいと思うのは当然です。

その反面、不動産業者の店舗に行くのは何か恐い、店舗には行きたくない、入りたくないという思いが強いのも、又、事実です。

お客さまと仲介業者のこの深い溝を埋めるのが、ホームページであり、メール営業ではないでしょうか。

インターネット、物件情報とお客さま情報のデータベース化、メール営業は、個々のお客さまとのキメ細やかな対応を可能にしました。しかも、経費的にも採算が合うようになったのです。

インターネットを活用することで、お客さまは物件選び、物件情報の収集には苦労しない時代になりました。しかし、不動産会社選び、仲介業者選びには苦労したという話は多く聞かれます。

もともと、お客さまは、不動産会社、仲介業者と接触する機会が絶対的に少ないのです。賃貸の場合でも3〜4年に一度、売買の場合は生涯一度が普通です。

日用品の買い物をする店や、食事に行く飲食店であれば、自分の目と手で確かめることも、自分の口と舌で確かめることができます。

不動産の場合は決定的に違うのです。アパートやマンションを借りる、オフィスを借りるといった経験をした多くの人が、仲介業者は大家・貸主の側に立っていると思っています。

退去時の敷金の精算や畳替え・ハウスクリーニング費用の請求などで、仲介業者に対する不信感を強くした経験を持つ人は少なくありません。

実際に不動産会社を訪ねた経験は少ないのに、漠然とした不安感、不信感が世の中には満ちています。どうすれば、信頼できる仲介業者を見つけることができるかと、苦労し、心配している人は実に多いのです。

東京都練馬区で「留守宅管理」(リロケーション)業務を中心としてネット不動産を経営する、ラビットホームズ鰍フ岩崎和夫社長が、「ネット顧客の特性」として以下の通りまとめていますのでご紹介します。

―――インターネットと顧客心理―――

○情報入手方法の多様化と第三者の目線

1. 顧客は物件情報の入手のみならず、取引相手の信用情報・担当者評価・口コミ情報や掲示板での誹謗中傷記事まで、インターネットの普及で入手可能となった。

2. 自社サイトで発信する情報より、顧客は口コミ情報など第三者の評価を気にする。

3. 究極のSEO対策は、サイトに検索エンジン最適化を施すのではなく、第三者からの対外的評価を高めることに尽きる。

4. 第三者からの評価アップはWeb技術者に出来ることではなく、サイトオーナーの「自覚と努力と熱意」に懸かっている。

○比較検討の手段とその重要性

1. ネットの顧客は衝動買いをしない。

2. 徹底した比較検討の末、取引相手(候補)を選別する。

○顧客特性を理解したサイト作り

1. ネットの客は衝動買いをしない/サイト作りを考えた時、美味しそうに見える人参をぶら下げても、ネットの顧客は喰いつきませんる。それが本当に欲しいものかどうか確かめます。

2. ネットの顧客は徹底した比較検討をする/ネットの顧客は一社だけを見ている訳ではありません。実店舗の場合、何店舗も訪れるのは物理的に大変だし、店に入ったら今度は断って出てくるのが大変。ネットの場合は何店舗でも回れるし、断る労力ゼロで他店へ移れます。

3. ネット顧客特有の心理を逆に利用し、比較検討された時に候補から落とされないコンテンツをサイト内に埋め込む必要があります/つまり、他社には無い何か?をそれぞれが見出し、自社の特徴を出していかないと「右へ倣え!」の流行に乗った美しくて目立つサイト作りでは比較検討の結果、最後のステージには残れません。

2年ほど前の「不動産業戦略」(e−REVIEW)2008年3月号に掲載されたものですが、ネット時代のお客さまの特徴と心理をズバリと指摘したものであり、今でも新鮮さを失っていません。



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