ネット不動産フロンティアノート



不動産仲介業の本質・特徴・・・ No.3-13

経営とは、現在の基盤(現状)に立った上での自由(前途の選択)です。未来をどう見るか、どう予測するかで選択肢は決まります。

これを不動産仲介業にあてはめていえば、インターネット・ホームページ中心のネット店舗・ネット不動産の道を選ぶのか、チラシ広告中心の従来型・アナログ型集客を選ぶのかです。

もちろん、地域に根ざした仲介業者が積み上げてきた実績、人脈ネットワークの活用、足と顔で稼ぐ従来の方式、いわば、会社の「宝物」は大切にしなければなりませんし、続けるべきです。

しかし、インターネット時代のお客さまは、まちがいなくネット経由で来るのです。この変化は後戻りすることはありえません。

お客さまと仲介業者との出会いと付き合い方は変わったのです。ホームページを見て物件情報を入手するお客さまの割合は80パーセントを超えました。

お客さまはホームページを何回も見て、会社の姿勢、仕事ぶり、物件情報の質と量をチェックするのです。繰り返しチェックをした上で、この会社と営業マンは信用できそうだとなってはじめて、問い合わせ・希望条件登録・来店まで進むのです。

時代が仲介業者に求めている役割も変わりました。わが国の経済が目ざすべき方向も様変わりしたのです。外需依存の経済成長から、内需振興を柱とした、環境にやさしい「質実経済」に大きく方向転換することが求められているのです。

これを不動産の流通、住宅流通という立場から見れば、中古住宅中心の住宅流通へと時代の流れは変わったのです。新築住宅の建築戸数が年間80万戸を下廻る時代になったのです。

中古住宅の流通の活性化が求められている理由は大きくいって二つあります。

一つは、まだまだ使える良質な中古住宅の取引の円滑化・透明化・活性化をはかり、環境に優しい省資源・省エネルギー型の経済に転換することを「地球環境」が求めているということです。

二つ目は、わが国の経済は、高度成長は望むべくもなく、国民所得の増大も期待できないという事実です。

背伸びをして年収の5倍〜7倍の住宅を取得する時代ではないと、少なからぬ国民、特に若年層が考えるようになったのです。

物件さえ気に入れば、手の届く値段の中古住宅を取得し、「生活の質」を高く保ちたいという若者は着実に増えています。

しかし、お客さまは、迷ったり、悩んだりしています。今年こそ家を買うぞ!……と決めたとしても、まずどこへ行き、誰に相談すれば良いのでしょうか。

不動産会社に飛び込んで来るようなことはあり得ません。ホームページを見るのです。新聞折込チラシもしっかりと見るでしょう。しかし、5年前までのように、チラシを手にして来店するお客さまを期待すること自体が時代遅れなのです。

物件探しを始めたお客さまは、ホームページを徹底して見ます。ホームページを通して、地域の相場、需給状況、周辺環境も調べつくします。

住宅取得に際して必要な知識もホームページで大抵のものは入手できます。各社のホームページを比較検討することで、信頼できる会社であるかどうかの判断材料も手に入るのです。

お客さまの側に、住宅取得のために必要な「一定の情報や知識」が蓄積されると、今度は、より絞り込まれた追加の情報や知識を求めるのが、お客さまの心理です。

ネット不動産・ホームページに求められるのは、このようなお客さまの変化を先取りできる仕組みづくり、「情報先出し」「情報丸出し」の姿勢を貫くことです。

しかし、ネット店舗・ホームページの運営に習熟し、リアル店舗のスキルを向上させても、生産性を向上させ、採算性の良い企業経営ができなければ、世の中で存続することはできません。

すべての産業、企業でいえることですが、生産性を上げなければ、賃金(雇用者所得)は増やせないのです。農業で言えば、1人当たりの耕作面積を2倍増、3倍増にするしか方法はないでしょう。小売業で言えば、店舗の大型化と情報化によって、1人当たりの管理売場面積を、現在の倍増に向かわせることです。

不動産仲介業で言えば、情報化(ネット店舗化)とリアル店舗での成約率向上のノウハウ蓄積による売上向上策しかないのです。仲介手数料率の引き上げや、業界全体としての取引件数の増大は望むべくもないことです。

しかも、ネット店舗・ネット不動産に切り替えたからといって、集客の苦労がなくなり成約率がすぐに向上するわけでは決してありません。

いわゆる「両手数料取引」を行えば、一挙に生産性は倍増しますが、たびたび指摘したように、これは将来的には禁止されることが予測されますし、業界の透明化のためにも望ましいものではありません。

ネット不動産の生産性向上は、集客の効率化・低コスト化だけでは不十分です。すべてのビジネスの原点であるリアル店舗・実店舗での「顧客満足」を一層向上させ、お客さまにリピーター、ファンになってもらうことがどうしても必要なことです。

生涯一度の買い物で「リピーター」、「ファン」になってもらうという意味は少し説明がいる表現です。

一つは賃貸仲介で知り合ったお客さまに、次の住み替えや住宅取得の時にでも、その会社で仲介させていただくという意味でのリピーターです。

二つ目は、売買仲介で物件そのものの満足感と仲介サービスへの満足感を得たお客さまに、「会社のファン」、「広報マン」、「営業マン」になってもらえればという意味です。つまり、お客さまが他のお客さまを連れてきてくださる、紹介客を増やしてくださる、こんな好循環が、結果として会社の生産性向上、業績向上につながるという意味です。

釈迦に説法であることを承知の上でいえば、業者への不信感と物件への不安感をぬぐい去ることの難しい不動産仲介業にあって、お客さまのファン化は想像以上の力、効果のあることだということを実感しています。



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