ネット不動産フロンティアノート



不動産仲介業の本質・特徴・・・ No.3-9

お客さまは、ネット店舗・ホームページを訪れることで、物件選びと会社選びをします。

だとすると、お客さまに選ばれる会社となるためのホームページ作り、お客さまの信頼を獲得できるホームページ作りは、なにより重視し、力を入れるべきことがらということになります。

お客さまに選ばれることを、20世紀を代表する経営学者ドラッカーは「顧客の創造」と表現しました。

新しい顧客をつくる、つまり仲介業者の場合、お客さまに選ばれる会社になるためには、他の会社との間に、お客さまに対する貢献方法と、提供するサービス内容とその価値に「違い」がなければならないというわけです。

この「違い」を創り出すことをドラッカーは創造と表現しました。言い換えれば「差別化」ということでしょうか。

小売業の場合、お客さまに選ばれる店舗は「どこよりも安く売る」ということです。生涯一度の高額商品である住宅という買い物のサポートをする不動産仲介業は少し、否、大いに違うのではないでしょうか。

お客さまが求めているのは仲介手数料の「安さ」ではないはずです。お客さまが求めているのは「価値の高い」住宅を安心・安全に取得すること、仲介業者にはプロとして、そのサポートを求めているのではないでしょうか。

住宅という買い物の場合、「住宅価値」の最大化、つまり、性能・品質・生活利便性・周辺環境という総合的な価値が、価格との比較で最大化されたものをお客さまは求めているのです。

仲介業者は、お客さまが求めている、このことをしっかりサポートするのが仕事です。

そんな仕事ぶりがホームページを訪れたお客さまに伝わり、口コミで地域に広まれば、その会社は地域で信頼一番店になり、やがては地域で一番選ばれる会社、実績一番店になれるのではないでしょうか。

ネット上、ホームページ上で選ばれるためには、様々な工夫が必要です。

コラムやブログでの発信。お客さまの声の掲載。会社情報・経営者情報の積極的発信。このフロンティアノートもその一環といえます。

当社のホームページでは、「不動産会社選び、6つのポイント」として以下の説明文をトップページに載せています。

(1)お客様第一主義を貫いている会社か否か?

 どの会社のホームページにも、顧客第一主義、買い主本位、バイヤーズエージェント・・・といった文言が並んでいます。マーケット環境が買い手市場に根本から変わった現在、お客様への「お役立ち」競争は当たり前のことですし、世の中にとっても良いことです。問題は、お客様の本音、不満、ニーズをしっかりと受けとめ、応えていけるか否かではないでしょうか。
 不動産会社の使命は、鮮度と精度の高い物件情報をどれだけ多く、しかも速く提供できるかにかかっています。物件のマイナス情報も積極的に開示する姿勢があるか否かがポイントの一つです。

(2)「使命感」「誇り」「志」をもって仕事をする会社か否か?

 不動産業、特に売買・賃貸の仲介業者は、ともすればダーティーイメージで見られがちな業界ですが、世の中になくてはならない必要な仕事です。お客様にとって、「住宅取得」という大事な局面で関わらなければ目的はなかなか達せられない仕組みになっています。
 会社だけでなく、社員・営業マンもこの仕事に「誇り」を持って取り組んでいるか否かは、ホームページだけでは分かりにくいかもしれません。試しに、簡単な問い合わせをメールや電話をしてみれば分かるのではないでしょうか。「仕事への姿勢」「取り組みの熱意」「スタッフの人柄」について納得できるまで「面接」してみて下さい。また、「お客様の声」欄を開設しているホームページは、会社の自信のあらわれと見ることもできます。

(3)売上至上主義の会社か否か?

 不動産業界はこの10数年、大きな変化の波がおとずれています。第一の変化は、マーケットが売り手市場から買い手市場に変わったことです。第二はインターネットが広く普及し、家庭のパソコンから無償で物件情報が大量に入手できるようになったことです。
業界内部から見れば、お客様へのサービス競争が質・量ともに変化したということになります。この変化に対して、大手を含む一部業者は旧態依然たる売上至上主義で臨んでいます。
 「大手」といわれる業者の中にも「歩合給のみ」あるいは歩合給の比重が大きい営業マンが少なくありません。そのような営業マンにお客さまの立場や利益を考えて行動することを求めても無理な話ではないでしょうか。

(4)「オトリ広告」や「売却済の物件」をホームページに載せていないか否か?

 ごく最近、賃貸の全国チェーンを展開している会社が「オトリ広告」を載せていたとして当局から注意されました。「オトリ広告」でお客さんを集め、別の物件を案内して契約を急がせるのは昔からあった手口ですが、苦しくなるとこの手を使う業者や営業マンもまだいるようです。
 悪意はないのでしょうが、「売却済」の物件をホームページ上にそのまま残しておくことも、お客様の立場からすれば、結果として「オトリ広告」と変わらないことになりかねません。

(5)透明性のある会社か否か

 不動産の売買仲介業者は、売り主の依頼を受けて物件の売却に努める会社(業界用語で「物担」「物元」といいます)と物件情報を広く世の中に伝えて買い主を探し、買い主の立場で取引のサポートをする会社(業界用語で「客担」「客付け」といいます)に分かれています。
 米国の多くの州では、売り主・買い主双方の立場で同一会社が仲介をすることが禁じられています。弁護士が利害の対立する双方代理を禁じられているのと同じ考え方です。
わが国では、今のところ法律で禁じられていませんが、売り主、買い主双方にとって利益相反関係にあることはたしかです。取引の透明性・公平性を高めるという意味で“問題なし”とはいえないので、国土交通省は将来的には、双方代理的な売買仲介を禁止することを検討中といわれています。
一生に一度の高額な買い物に際して、業者みずから立場を明確にし公正な取引を目ざす姿勢があるか否かは、大切な判断材料です。
 契約書や重要事項説明書を、契約の寸前にその場で大急ぎで説明(早口での読み上げ)する会社もありますが、これも“問題なし”とはいえません。国土交通省は、この点に関しても契約書や重要事項説明書の文書を遅くとも契約の5日前には買い主に提示し、十分に理解できる時間的余裕を持たせるよう指導する方向になっています。

(6)マイナス情報の確認

 行政当局や業界団体が発行しているパンフレット等には、不動産業者選びのポイントとして、
 (イ)免許業者か否か、
 (ロ) 業界団体に加入しているか否か、
 (ハ)行政処分の有無等
をあげています。行政や業界団体としての限度があるわけですが、(イ)〜(ハ)のチェックポイントで分かるのは、よほど悪質な業者だけです。大切なことは、程度の悪い業者を見つけ出すことではなく、本当に信頼関係を保ちながら「住宅取得」というゴールに向かって共同作業を進めるパートナーを見つけることではないでしょうか。

お客さまから選ばれる会社となるための条件は、ネット時代に勝ち残る会社の条件と多くの部分で重なっています。ほぼ同一条件だといって良いでしょう。

しかし、ホームページだけでお客さまの心に届く言葉を発信し、お客さまの共感を得るのは容易なことでないことも確かです。

不器用でも愚直に、ブログやコラムで発信を続けること。自分の総て、自社の総て、足りない点や旧悪(?)もさらけ出すことで、深い理解と共感が得られるのではないでしょうか。

自分の例でいえば、ホームページに「本音のコラム」を2年余り連載しています。本音言三(20年使っているペンネームです)が、不動産と人生について本音で語るというのが最大の特長であり、少なからぬファン(?)の方からの応援メッセージもいただいております。

昨年の2月に、学生時代の体験を「R・ケネディ氏との公開討論会」
http://takakan.blog.shinobi.jp/Entry/69/
として本音のコラムに書きました。旧悪露見(?)に及ぶことですが、時効になっているはずとの判断で思い切ってホームページ上で公開しました。

世代の近いお客さまや、ネット不動産の同業者の方々から、大変好意的な反響と信頼を得ることができました。

私的な事も含めて、自分の生きざまをはっきりと出すことが、真の信頼関係を生み出す出発点になるのではないでしょうか。

なお、インターネットがこれほど普及していなかった7年前に、アットホーム鰍ェ行った、入りやすい店舗の条件という調査があります。

入りやすい店舗の条件(2つ以内選択)

 1.店舗に間取り図の掲出、物件冊子、検索機があり、自分で探せる…78.8%
 2.外から店内がよく見える…56.7%
 3.女性従業員が多い…20.2%

これは、ホームページ・ネット店舗が今のように普及していなかった時の、リアル店舗、実店舗への入りやすさのアンケート調査です。

これをネット店舗・ホームページに置き換えれば、以下のようになるのではないでしょうか。

 1.ホームページ上の物件情報欄に写真・間取り図・周辺環境を含めた説明文があり、自分で好きなだけ探せること。
 2.ホームページ上に会社案内。代表者の紹介・スタッフの紹介・会社の営業姿勢・コラム等が十分に掲載されていて、透明性の高いホームページになっていること。
 3.代表者もスタッフも全員女性というネット不動産も増えているようです。賃貸の場合は特に「有利」とされていますが、こればかりは、手の打ちようがありません。

以上は、主に買い主としてのお客さまに選ばれる条件ですが、売り主としてのお客さまが、仲介会社を選ぶ際に重視することはなんでしょうか。

それは第一に、買いのお客さま(見込客)を多数確保し、そのデータベース化を実現していることです。見込客のデータベース化とマッチング機能こそが、売り主としてのお客さまに選ばれる最大の条件です。ちなみに、当社は2月現在で、616名のお客さまに希望条件登録をしていただいております。
お客さまの希望条件をデータベース化し、新規物件が出れば、マッチング機能を使い、すぐにメールなり郵便で物件情報をお客さまにお届けできるシステムです。

さらにつけ加えれば、「○○市・○○駅・不動産」というビッグキーワードで検索エンジンの上位表示です。

当社がエリアとする、30万都市福島の例でいえば、年老いたご両親などが住んでいた住宅や所有していた土地を、県外居住の相続人が売却を考えた場合、まず検索エンジンで福島市内の不動産会社を探すようです。

当社の場合、検索エンジンの上位表示は、大いに効果を発揮し、毎月2〜3人から相談や依頼を受けております。

物件を買うお客さまにしろ、売るお客さまにしろ、お客さまに選ばれる会社、まずはネット上でお客さまに選ばれる会社になることが肝心です。そのためのノウハウを、全国のネット不動産業者が手探りで求めているのが現状ではないでしょうか。

ネット不動産フロンティアノートを立ち上げたのも、全国の同志、同業者の皆様との交流を通して、得がたい経験やノウハウの交換ができれば、という思いからです。

忌憚のないご意見をお待ちしています。



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