ネット不動産フロンティアノート



不動産仲介業の本質・特徴・・・ No.3-4

不動産仲介業の本質をより深く理解するためには、小売業と比較してみるとわかりやすいようです。

小売業で最も重要な仕事は、プライシング(価格付け=仕入値+店舗コスト)であり、その競争は「価格競争」です。

仲介業者は自らは価格付けができません。したがって、その競争は「価格競争」ではありません。価格は、売り主の売り希望価格プラス仲介手数料で決まるわけで、当然のことですが、仲介業者に価格決定権はありません。買い手市場の現在、実質的な「価格決定権」は買い主にあるといえます。

価格決定権のない仲介業者どうしの競争は「価格競争」ではないのです。この点が、小売業と仲介業の決定的な違いです。

仲介業の競争は、物件情報の提供と安心・安全取引のサポートという「サービス競争」であり、しかも、サービスの「質」の競争だといえます。

サービスの対価である仲介手数料は、お客さまの支払う価格の3%強であり、「手数料の値引き競争」、実は「価格競争」ではないのです。

小売業は商品を自らの資金で仕入れ、すべてのリスクを自らが取りますが、仲介業者は仕入れのリスクを取らないし、取れません。

仲介業という枠を越えて、物件を自らの資金で仕入れ、リスクを取る、買取業者も時々現れます。

しかし、これは仲介業の範疇から完全に外れるものであり、極めてリスクの高いビジネスだといえます。地価下落が長期化すると予測されるこれからの時代は、特別な事情、特殊な能力がない限り、手を出すべきではない分野だと断言できます。

不動産鑑定士として、ながいいあだ不動産業界を、少し距離を置いて見てきました。

右肩上がりが続いた時代、「借り入れ」と「買い取り」をしない業者は時代遅れとみられるのが一般的でした。

そんな時代でも、「仲介一筋」を貫き通した業者は、今でも健在です。少なからぬ不動産業者が、泡(バブル)と共に消えていった情景が忘れられません。

競売物件などの「わけあり物件」を安く仕入れ、化粧直し程度のリフォームをして売り出す業者も、今は「苦戦」しているようです。

このビジネスモデルは、売り主・持ち主の弱味につけこんで、よほど安く仕入れないと採算が合いません。しかも、仕入れた物件は早く売却しなければ資金繰りが続きません。

ややもすると、押しつけ商法やお客さまを追い回す商法になりがちです。売り主からも買い主からも感謝されない、「商人道」から外れたビジネスモデルといわざるを得ません。

仲介業の商品は「物件」ではなく、「物件情報」です。より正確にいえば、ネット不動産が持つ二つの店舗のうち、ネット不動産・バーチャル店舗(ホームページ)の「商品」が物件情報だと云うべきでしょう。

実店舗(リアル店舗)は、あくまで、お客さまにとっての「商品である物件」の仲介をすることが仕事であり、安心・安全な取引のサポートがそのサービスの本質だと云えます。

ネット店舗(ホームページ)は、何よりも鮮度が大切な物件情報という、いわば生ものを「商品」と扱っているお店です。品揃えと鮮度維持に専念するのが本筋です。

ネット店舗には、もう一つ大事な役割があります。

地域内の過半の物件情報をホームページに載せ、売り主・買い主双方に発信することで、お客さまは地域の相場感を養うことができます。

相場を知り、納得できる取引価格が分かるというのもホームページの大切な役割です。

言い換えれば、ホームページに大量かつ新鮮な物件情報を掲載することで、地域内の相場感の形成機能、「市場代行機能」を結果としてはたすことにもなっているというのがネット不動産のもう一つの役割といえそうです。



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